- 世界80 カ国から枚葉オフセット印刷機550 台を含む約2,000 件の受注を達成
- ハイデルベルグの革新技術に関心が集中
- 全世界的に投資が向上、なかでも北アメリカ及び日本が驚異的に前進
- グリーンプリンティング分野を主導するハイデルベルグ社
ハイデルベルグ社(本社:ドイツハイデルベルク市、会長兼最高経営責任者:ベルンハルト・シュライヤー)は、5月16日に閉幕したdrupa2012で期待以上の成果を上げることができました。
事前の予想通り、今回の展示会はプリントメディア業界の投資意欲に大きな刺激剤となりました。ハイデルベルグ社の受注状況についてハイデルベルグ社の最高責任者、ベルンハルト・シュライヤーは次のように語っています。
「会期中の受注状況を見ていると、プリントメディア業界が自信を取り戻してきていることがはっきりと分かりました。世界中の多くの地域で投資意欲が活発になってきました。
今回の展示会では80 カ国から約2,000 件の注文があり、その中には枚葉オフセット印刷機550 台の受注が含まれています。この受注量は前年度の印刷ユニット生産量の約1/2 に相当します」
プリントメディア業界の投資意欲が世界的に向上
プリントメディア業界への投資が世界的に活発になりつつあることを、drupa2012 が証明しました。
ドイツ市場と並ぶアジア市場、特に日本の投資量は依然として高く、中国もまた著しい成長を記録しています。
アジアの他の国々の投資量も概ね満足できるレベルを示しています。
南アメリカの新興市場、特にブラジルは直近四半期の受注が好調で後に続いています。
アメリカ市場の受注も各国市場の中で第3 位に入る好成績で非常に満足すべき結果でした。
フランス、ロシア、中東の受注量も増加しました。地域別に見ると1位がドイツで2位が中国、その後にアメリカ、中東、イギリス、日本が続いています。
「なかでもアメリカ及び日本市場の進展は当初の予想を超えるもので、市場の先行きに明るさを感じさせてくれました。
今回の展示会には世界中から数多くの印刷会社の皆様が来場されましたが、お客様の目的は市場の動向にあわせて、既存の設備を全面的に更新することでした」とシュライヤーは語っています。
投資意欲を活発化させたハイデルベルグの革新技術
ハイデルベルグ社は、drupa2012で商業印刷/パッケージ印刷分野に向けて60種類近くの新しい技術を提案し、プリントメディア業界を牽引するソリューションプロバイダという自社の
立場を強調すると同時に、国際的なマーケットリーダー、さらには革新的なシステムインテグレータとしての信頼をこれまで以上に強固なものとしました。
お客様はハイデルベルグ製品で構成される様々なソリューションパッケージに喜んで投資しました。受注した印刷ユニットの1/3は、drupa2012で発表した革新技術に関係するものです。
その中でも、今回初公開された新製品スピードマスターSX シリーズは特に好評で、これまでに受注した印刷ユニット数は500 ユニットに迫る勢いでした。これはスピードマスターXL シリーズで培ったハイエンドの技術を実績あるスピードマスターSM シリーズに移植しようという開発コンセプトが市場ニーズに合致した結果です。
生産性を重視する市場動向を反映してXL シリーズの受注が好調
今回の展示会ではお客様が生産性のさらなる向上を望んでいること、そしてソフトウェアを活用したWeb to Print 分野への傾斜が一段と進んでいることを再認識しました。
それは受注状況にも現れています。70×100cmサイズの主力製品であるスピードマスターXL106はベストセラーとなり、drupa2012で最も売れた印刷機となりました。
人気を博した機種は商業印刷分野では多色両面印刷モデル、パッケージ印刷分野ではUV搭載モデルでした。
このスピードマスターXL106の最新技術に投資したのは、主にドイツ、イギリス、北アメリカ、日本から訪れた印刷会社の皆様でした。
パッケージ印刷分野やWebtoPrint分野では、大判サイズのスピードマスターXL145/XL162の受注が好調でした。
今回はこれまで競合メーカーの印刷機を利用していた著名な印刷会社が、ハイデルベルグ機に入れ替えるという快挙も達成できました。
菊四裁判印刷機スピードマスターSM52で高い評価を得てきたアニカラー技術を搭載した新製品の菊半裁判印刷機スピートマスターXL75アニカラーも、多くの来場者の関心を呼んでいました。
ポストプレス分野でも数多くの受注を獲得
ハイデルベルグ社はポストプレス分野でも、数多くの受注を獲得することができました。
新製品の中とじ機・スティッチマスター、機能を強化したスタールフォルダーTH82紙折り機、ユーロバインドプロ無線とじ機、さらにパッケージ分野ではバリマトリックス、
ダイマトリックス打抜き機、ダイアナX115 フォルダーグルアーのデモンストレーションに数多くのお客様が集まりました。
付加価値の高いデジタル印刷機に注文が殺到
ハイデルベルグ社はdrupa2012において、ライノプリントデジタル印刷機が自社の製品ラインに完全統合したことを発表しました。
このデジタル印刷機も数多くのユーザーの関心の的となりました。商業印刷分野を対象としたライノプリントCデジタル印刷機は、
「プリネクトデジタルプリントマネジャー」ソフトウェアを利用することで、オフセット印刷のワークフローにシームレスに統合できます。
このことは数多くのお客様が投資を決断した極めて重要な要因となりました。ハイデルベルグ社はdrupa2012 で数多くのライノプリントC デジタル印刷機を受注しましたが、その数は2011 年全体の販売数に匹敵するものでした。
多くの来場者の関心が集中したプリネクトの新機能
「プリネクト」の新しい機能にも、ハイデルベルグブースを訪れた数多くの来場者が関心を示しており、
プリネクトのユーザーデモンストレーションは初日から最終日まで予約で埋まっていました。
これは印刷会社のワークフローとシステムを一体化することが、この業界にとって最重要の課題であることを示しています。
デモンストレーションの大半は、新製品の「プリネクトビジネスマネジャー」と「プリネクトWebtoPrintマネジャー」に集中しました。
また今回のdrupa2012 で100 セット以上のプリネクトソリューションを販売しました。
ハイデルベルグ製品と調和したサービスと消耗品の提供
drupa2012のハイデルベルグブースではサービスコーナーも人気のスポットとなりました。ここではハイデルベルグ社の技術サービス、消耗品、
パフォーマンスサービスのラインアップが製品ソリューションと同じレベルで展示して、ハイデルベルグ製品に確かな付加価値を与えることを明らかにしました。
なかでもお客様の関心が高かったのは、今回、その性能をさらに強化した環境配慮型消耗品サフィラ・エコの製品ラインアップでした。
また印刷会社が展開する異分野ビジネスモデルに対応した新しいサービス契約も注目を集めました。
グリーンプリンティング分野を主導するハイデルベルグ社
ハイデルベルグ社はdrupa2012 で実施したすべてのプレゼンテーションに対して、環境にやさしいカーボンオフセット印刷を適用しました。
これらのデモンストレーションを通して、環境に配慮した印刷を実現するための数多くのヒントをお客様に提供しました。
その中には環境にやさしい消耗品や印刷会社のエネルギー消費量の低減を目標としたサービスメニューなどが含まれています。
ハイデルベルグ社はまた、印刷機の製造工程でもカーボンオフセット生産を実施するなど、環境配慮型の印刷分野において、つねに先駆的な役割を果たしています。
シュライヤーは今回の展示会を総括して次のように語っています。
「drupa2012 は印刷業界の主要な展示会として、その重要性を再び明確に提示しました。ハイデルベルグ社は、drupa2012 で予想以上の成果を得ました。この数年間に渡って自社の開発プロジェクトを守り通したこと、そのいくつかは容易なことではありませんでしたが、今、報われたと思っています。
私たちは今、未来を明るい見通しを持って語ることができます」