- 従来のLED乾燥装置の課題を克服
- 印刷機と完璧に統合されたDryStar UV乾燥装置のDNAを継承
ハイデルベルグ・ジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:水野秀也)は、LEDを採用した新しいUV乾燥装置「DryStar(ドライスター)UV LED」の世界初公開を2013年10月2日より東京カスタマーケアセンターでおこない、国内販売を開始します。
このDryStar UV LEDは、ハイデルベルグ印刷機の高速性を損なうことなく、高生産性と省電力化を両立した第3世代のLED乾燥装置です。
従来のLED乾燥装置の課題を克服
LED乾燥装置は省電力、低発熱、長寿命、オゾンレスなどすぐれた環境性能から、日本の印刷市場で高い評価を得てきました。その一方、実生産の現場では幾つかの制限があったことも事実です。第1世代の製品では、LED光源と用紙間の距離に制限があり、用紙のバタツキなどでも生産速度に影響がでました。この問題はエネルギー出力を高めた第2世代で、ある程度改善されましたが、生産性を上げられない、LED素子の冷却にエネルギーを費やす、必要最低限まで照射を制限できない、オペレータの作業を減らせないなどの課題が残りました。
今回発売するDryStar UV LEDは、このような従来機種の課題にハイデルベルグが取り組んで、開発した第3世代のLED乾燥装置です。最新の印刷機の高速性への対応はもちろん、多彩な新技術を網羅してさらなる省電力化を実現しています。DryStar UV LEDでは印刷機の制御装置であるプリネクトプレスセンターがジョブデータを認識すると、自動的にUV乾燥装置のエネルギー照射範囲を天地左右方向に最適化します。照射量の自動制御、印刷エリアに合わせた瞬時のON/OFFまで省電力化を徹底追求した自動化装置のおかげで、電力消費量は従来比20%ダウンを達成しています。しかも、オペレータによる特別な操作は不要で、今までどおりのセットアップのみです。
印刷機と完璧に統合されたDryStar UV乾燥装置のDNAを継承
ハイデルベルグは印刷機本体だけではなく、印刷機の性能を最大限に引き出す周辺装置の開発にも長年にわたって積極的に取り組んでおり、DryStarUVはハイデルベルグの印刷機に最適化されたハイエンドの乾燥装置として、世界中の印刷会社に導入されてきました。
UVランプの反射効率を高めるなどの装置自体の改良を重ねて、最大限のエネルギー効率を引き出すことはもちろん、印刷機内部に設置された際に、空気の流れを乱さず、照射装置と用紙の位置関係を保つことで、UV印刷でも最高速度での印刷が可能になり、さらに環境負荷と投資コストの低減を求める市場の声に応えて開発した高機能省電力型乾燥装置です。
独自技術により、高生産性を損なわない乾燥装置にこだわってきたハイデルベルグが、自社ブランドとして掲げるDryStar UVのラインアップに新たに加わったのが、DryStar UV LEDです。DryStar UV LEDは、すでに世界で最も厳しい労働安全基準BG規格の承認を得ており、高生産性、省電力性、環境対応に加え、労働安全性も獲得した世界で唯一のLED UVシステムになっています。
なお、このDryStar UV LEDは、スピードマスターCXシリーズとSXシリーズのUV印刷機に搭載され、今後順次XLシリーズへの拡充を進めてまいります。