最近の印刷現場では、測定器を使用して印刷物を測定しているのをよく見かけます。
これはいったい何を測定していて、何の目的のために行っているのでしょうか?
実はこの測定では、結構専門的なことを見ているのですが、わかりやすく表現するならば「色をチェックしている」と言っていいでしょう。
・・・・・「なぜそんなことをチェックするの?」と言いますと、
印刷の基本その1 インキの厚み(インキ皮膜厚)
例えば「青い包装紙」を印刷すると想像してください。
当然包装紙は隅から隅まで同じ青色にならなければなりませんよね。もしある部分だけが水色になっているとしたら、印刷物を発注したクライアントは「なぜ全面同じ色になっていないの?」と思います。速攻でクレームですね・・・
他の例としては、青い包装紙を1,000枚印刷しましたが、最初は注文した通りの青だったものの、最後の方はかなり濃く、紺色と言っていいくらいの色になっていました。
これもクレーム、刷り直しが発生する可能性大ですね・・・
この例から言えることは印刷では「紙に着いたインキの量はどの部分においても同じ」であるべきということです。
インキの量は紙に着いたインキの「厚み」として捉えます。厚みが「少ない」と色が薄く見え、「多い」と濃く見えるという原理なんですね。
印刷機の仕組み上、印刷する人(プリンター)はこのインキの量を調整しながら印刷をする必要がありますので、この測定は、そのための確認作業なのです。
なお、インキ量の調整作業は印刷機のコンディションが大きく影響しますが、これは別のテーマの時にご説明します。
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