おはようございます!
あのアンソニー・サールビーへのオンラインでのスペシャルインタビュー、第2回目をお届けします。
*思いの他、編集に時間がかかってしまい、1週間遅れてしまいました。申し訳ありません。
J-Connect編集部(J編): 印刷業をとてもポジティブに捉えていますね?
アンソニー・サールビー(AT):もちろんです。印刷はすばらしい業界です。私にとって、このような業界は他にありません。しかし、クライアントの購買行動の変化に継続的に対応していく必要はあります。ここ何年かの間、誰もが「印刷のことを衰退産業だ。 」と、言っていますが、実際にはまだまだ巨大なチャンスが市場に存在します。先ほど言ったように、ソフトウェアとアーキテクチャに対する不安が、大きな課題だと思います。それらは一部の人たちにとっては障害となります。理解できないからです。しかし、印刷会社としてバイヤーのニーズにフィットし、自らの戦略にふさわしい行動を取れば – 私たちによって既に証明済みですが – チャンスをつかむことができます。ユニットあたり、用紙あたりの運転コストを、何としてもバイヤーの希望に合わせなければいけません。価格については誰もが不満を唱えることができると思います。私の仕事は常に、量が関係する業界として利益が出るビジネスモデルを作ることでした。そして、私は、これについて通常、前向きです。もちろんたいへんな仕事で、疲れるし、ストレスもあります。が、ここ10年は幸運なことに日本、米国、ブラジル、中国で素晴らしい人たちと巡り会うことができ、そこでいくつかの良いアイデアを頂きました。しかし、これは同じことです。2009/2010年に最初にPush to Stopフィロソフィーを創造した時は、古い装置でしたが、そのフィロソフィーは今も使うことができます。しかし、会社は当然、Push to Stopを採用した装置に投資しました。
J編:JDFのビジネスモデルはどのようなものですか?
AT:3つのモデルを組み合わせています。まず、主要顧客との関係の上に成り立つ、従来の販売モデルがあります。第2に、私たちがBPO – ビジネスプロセスアウトソースの略です – と呼んでいる市場があり、これはどちらかと言えば量が関係する製品です。第3に、私たちはオンラインによるいくつかのウェブ・トゥ・プリント(印刷通販)業者の生産パートナーをしています。
J編:一般の消費者からも注文を取っていますか?
AT:いいえ。私たちが実際に取り引きをしているのはブローカーです。しかし、私や経営陣にとって誇りに思えることは、ひと月あたり300件の注文だったところを、従業員を増やすことなく3,500件にまで伸ばしたことです。実際にはプリプレススタッフをデジタル部署に配置転換したことで、人員を削減しています。現在の私たちのプラットフォームは、人員を増やすことなく、どのようなレベルにも拡張可能です。
J編:JDP社がそれほどの成長していると、周りの印刷会社さんは大変ですね?
AT:そうですね…厳しい言い方ですが、これは適者生存ですし、また、競争は適者を健全にします。事業を10か月で500、600、700%と伸ばせば、他のプロバイダから仕事を奪うのは避けられません。私たちは英国で非常に恵まれています。顧客の中には特定の分野に秀でた優秀な企業がいますから。中小の印刷会社はこの5、6年、どうすべきかおそらく迷っていたでしょう。オフセットで行くべきか?デジタルで行くべきか?インクジェットにすべきか?ソフトウェアに投資すべきか?幸運なことに、ヴェンとJDPのタイミングは、異なる話を聞きたい、参加させて欲しい、印刷物に将来どのようなチャンスがあるかの示して欲しい等、必ず話を聞いてくれる人たちがいたことです。そして私たちがそのチャンスをすばやく引き出せたのは間違いありません。
J編:買収してからのJDP社について聞かせてください?
AT:最初の数か月は多額のコストをかけました。ですから事業を短期間で立ち上げた最初の3か月は利益が出ていません。ほとんどスタートアップ企業のようなものです。ビジネスの売上はほとんどなかったのですが、スタッフを採用する必要や、顧客を作る必要はありました。4か月目までには、機械や買収時の借入金、建物のための借入金などを確実に返せるようになりました。また、利益も出せるようになりました。以後は毎月利益を出しています。喜ばしいことです。私は非常に幸運なのです。必要なことを迅速に進めてくれた素晴らしいチームに囲まれていたことに非常に感謝しています。ビジネスが順調なのはそのおかげです。JDPは明らかに注目を集めています。2つ目の買収では、異なるセクターに対するサービスの提供が強化されるでしょう。私たちは大きく取り上げられたので、使用している装置にも注目が集まっています。現在それはスピードマスターXL75だけですが。チームが達成したことを大いに誇りに思うので、数値データは明確にお伝えします。第2に、私は、さまざまな場所を訪れ、ハイデルベルグの多くの素晴らしいお客様に出会えたことは非常に幸運でした。何を達成しようとしているかがわかっていれば、何でも可能だということがわかります。
つづく
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