おはようございます!
4月30日、“伝統的な印刷技術を使ったハイデルベルグの新しいビジネス”というタイトルで、 “プリンテッドエレクトロニクス”をご紹介しましたが、今日はもうひとつハイデルベルグが進めている新しいビジネスをご紹介します。それは、エレクトリックモビリティ(eモビリティ)のためのソリューション、電気自動車を充電するための充電器です。その名は、ハイデルベルグ ウォールボックス。日本での販売はまだ未定ですが、ハイデルベルグはこんなビジネスもやっている!ということをJ-Connect読者の皆様にシェアさせていただきます。
ウォールボックスという製品は、ハイデルベルグが印刷機で培ってきたパワーエレクトロニクスのノウハウをベースに開発されました。(パワーエレクトロニクスというのは、電気の種類や電圧を変換するのに必要となる技術です。)ハイデルベルグが初めてそのウォールボックスを世界に向けて発表したのは2017年10月のこと。シュトゥットガルトで開催されたEVS30(Electric Vehicle Symposium & Exhibition)と呼ばれるイベントでした。が、実はこれがスタートではなく、EVS30での発表時には、ハイデルベルグは既にドイツの高級車メーカーにウォールボックスを2万台以上納め、顧客企業に代わって10万以上のインテリジェントケーブルを製造していました。
EVS30の翌年2018年の4月には、いよいよ一般の消費者向けにエントリーモデルのウォールボックスホームエコという製品を発売しました。ウォールボックスホームエコは、カーポートの壁や柱に装着できる固定式の充電装置です。このウォールボックスエコは、発売開始以来半年で1000台の販売を達成し、2019年にはドイツのアマゾンで最も売れている充電器の一つとなりました。また、同じ年、ドイツ最大の自動車協会であるADACによって行われたドイツ国内で入手できる壁に装着する充電装置の比較テストでは、ハイデルベルグのウォールボックスホームエコが、ほぼ完ぺきなスコアで文句なしの総合勝者となりました。ドイツでは、既に100のウォールボックスサプライヤーがあり、この数はさらに増えると予想されますが、ハイデルベルグは、ボンを拠点とする市場および経済調査会社EUPDリサーチからトップブランドウォールボックスシールも受賞しています。
このドイツ国内での2年間の成功の後、2020年、ハイデルベルグは、いよいよフランス、イギリス、イタリア、オーストリア、スイス、スペイン、オランダのドイツ以外のヨーロッパ主要国でもウォールボックスホームエコの販売を開始しました。2021年現在もウォールボックスの販売は引き続き好調で、わずか3年でドイツ語圏の国々での市場シェアは約20%に拡大、そして2018年以来、約45,000のウォールボックスをエンドユーザーに販売するという実績を上げています。
日本での販売はいつか?申し訳ありません、現時点ではお答えできませんが、情報が届き次第J-Connect読者の皆様にもお知らせしたいと思います。