ハイデルベルグ社(本社:ドイツ、ハイデルベルク市)は、デジタル化への対応を強化することで、将来にわたってお客様の成功を揺るぎないものとすることを目指しています。
こうしたデジタル戦略の中核を担うデジタル印刷機「プライムファイア106」と印刷機制御ステーション「プリネクトプレスセンターXL2」がiFデザインアワード2017を受賞しました。
デジタル時代を代表する新しいイノベーション、プライムファイア106
デジタル化の進展は印刷会社だけでなく、印刷機の機械設計にも大きな影響を及ぼしました。特に工業化・自動化の進んだ印刷プロセスでは、オペレータが印刷機の状態やジョブの進捗状況をつねに監視しながら、あらゆる機能に素早く簡単にアクセスできなくてはなりません。
最大限の安全性を保証しながらオペレータの動きを最小限に抑える配慮も必要です。また制御ステーションには、印刷機の性能を最大限に引き出して、操作ミスを限りなくゼロに近づける工夫も必要でした。それだけではありません。あらゆる人々の心を惹き付ける魅力ある外観デザインも必要でした。ハイデルベルグの開発部門は、こうした様々な条件を考慮しながら「プライムファイア106」と「プリネクトプレスセンターXL 2」を、デジタル時代を代表する新しいイノベーションとして生み出しました。これにより、お客様はデジタル化を無理なく余裕をもって進めながら、確かな成功を得ることができると確信しています。こうした開発意図とその成果が、インダストリーフォーラムデザインの審査員に高く評価されました。
ハイデルベルグ社の取締役、シュテファン・プレンツは受賞の喜びを次のように述べています。
「ハイデルベルグの製品は、直感的で効率の良い操作性が大きな特長であり、お客様にとってプラスになることが設計開発部門の大きな目標でした。ハイデルベルグのデジタル戦略と機械設計のイノベーションによって、完璧で統一性のあるソリューションが実現できました。そして今回の受賞は、私たちの成果を明らかにもしてくれました」
プライムファイア106:堅牢で信頼性高いオフセット印刷機のプラットフォームにデジタル印刷ユニットを統合し、すぐれた操作性と作業性を実現
ハイデルベルグがdrupa2016で発表したプライムファイア106は、枚葉インクジェット印刷機としては世界で初めてB1サイズに対応した新世代のデジタル印刷機です。
ピークパフォーマンスクラスの枚葉オフセット印刷機スピードマスターXL106のプラットフォームに新開発のデジタル印刷ユニットを統合して、一体感のあるフォルムを形成。デジタル印刷の柔軟性とオフセット印刷の信頼性・精度といった双方のメリットを両立しました。
そのシンプルで信頼性の高い構造は、すぐれた操作性と作業性を実現。人間工学にもとづいた機械設計で、オペレータは印刷機のあらゆる機能に素早く容易にアクセスできます。さらに制御ステーションとデリバリを一体化することで、必要に応じて印刷済みの用紙をオペレータの前に自動的に排出することも可能。色合わせの作業がそのままテーブル上で行えるので、面倒な抜き取り作業も必要ありません。
プリネクトプレスセンターXL 2:徹底した人間工学デザインで、デジタル印刷機とオフセット印刷機の操作性を統一
drupa2016で発表したプリネクトプレスセンターXL2は、ハイデルベルグが開発した新世代の印刷機制御ステーションです。
細部に至るまで徹底した人間工学設計で、ハイデルベルグのデジタル印刷機とオフセット印刷機の両方を、一貫したシンプルなオペレータガイダンスに従って簡単かつ正確に操作できます。
シャープで機能的な外観デザインも作業性の向上につながっています。高解像度のウォールスクリーンXLには、追加の機能や作業リスト・工程表などを素早く呼び出して表示できます。それらの選択はタッチパッドから行え、印刷機を制御する各種ソフトウェアは、目の前にあるマルチタッチスクリーンから行えます。しかもユーザーフレンドリーなメニュー表示で、直感的な操作が可能です。
さらにハイデルベルグ特許の「インテリスタート2」を利用すれば、ジョブチェンジに必要なすべてのステップを自動的に作成して迅速で効率的な仕事替えが実現できます。
処理中のジョブやデータ待ちのジョブなどプロセスの進捗状況も一目で把握できます。新開発のデイライトランプは印刷品質の品質評価に最適な反射の無い環境を提供します。
数多くのパッケージ印刷会社がプライムファイアによるパッケージ印刷を、新しいビジネスモデルとして注目
2月初旬の「ハイデルベルグInfo day」には、パッケージ製造会社や商業印刷会社など40社以上の欧米企業が参加し、プライムファイア106の独創的な技術、新しいビジネスモデルとアプリケーションによって生み出される利益拡大の可能性について、強い関心が集まりました。またプライムファイア106を導入した最初のユーザーとして、MPS社が世界に紹介されました。
本イベントではプライムファイア106の印刷実演から、富士フイルム社によるインクジェット技術の詳しい解説、既存ワークフローとのスムーズな接続を可能にしたプリネクトデジタルフロントエンドのデモなど、世界初のB1デジタル印刷機のすべてを紹介する様々なプレゼンやワークショップが一日開催されました。