おはようございます!
今週は、欧米のビジネス界では非常に一般的なソーシャルネットワーク Linkedin に掲載された ”Shortage of skilled workers in the packaging industry – what can be done?”というタイトルの記事を日本語でご紹介します。この記事を書いたのは、サステナビリティトークにも登場するハイデルベルグ本社で、Business Development Packaging のトップを務めるカースティン ハーザです。それでは、どうぞ!
ドイツ企業の43%以上が、熟練した人材の不足が業務に支障をきたしているいると回答しています。それは、おそらく折り箱のサプライヤーでは、さらに悪い状況でしょう。このセクターは、必ずしも「セクシー」な業界ではなく、あまり知名度も高くありません。地理的に、ITやモビリティビジネスの近くにあるパッケージ会社は、特に厳しい状況にあります。さらに、現在の環境に関する議論では、パッケージが批判を浴びることも多く、そのことがキャリアの選択にも影響していることは疑う余地はありません。
勉強することが学校を卒業する人にとってより魅力的に
それに加えて、少なくともドイツでは、若者にとって勉強することの方が、堅実な職業訓練よりも魅力的なようです。より厳しい法的要件と文書化義務により、熟練したスタッフへの需要も高まっています。これは、パッケージ生産に加えて、ブランド品の製造業者や包装機械などの企業にも影響を与えています。適切な新入社員の獲得競争は、激しさを増しています。
自動化を優位性に
パッケージ印刷会社は、プリプレスとプレスの工程では、自動化とデジタル技術の活用で、順調に進歩をしてきました。が、ポストプレスの工程においては、まだ遅れをとっていると言わざるを得ません。このため、ポストプレス工程でオペレータにかかるプレッシャーはより大きく、一方で肉体的に厳しい仕事を引き受けたり、シフト勤務をする意欲が人々の間では低くなっているため、人員不足はより深刻に感じられます。
この傾向は、例えば、包装技術者の場合にも明らかです。
彼らは、資格を取得すると、生産よりもパッケージ開発、作業準備、品質保証の役割を好むか、
もしくは営業に移ってしまいます。
サポートと使う楽しさを提供する最先端のツールの利用
良い給料は、熟練したスタッフを獲得するために間違いなく重要ですが、それが、唯一考慮すべき点であった時代は終わりました。特に若い世代の人たちは、職場が魅力的であることに大きな価値を感じています。彼らは、簡単で楽しく操作できるスマートでデジタルなツールを求めています。したがって、タッチスクリーンでの機械操作やAI制御のアプリなどの最新技術は必須です。この点は、スピードマスター印刷機の開発においても重視されています。プレスセンターは、オペレータが仕事の概要を大画面(ウォールスクリーン)で見ることができるコントロールセンターのように設計されています。
プレスセンター – ウォールスクリーンを備えたプレスオペレーターのためのコントロールセンター
新規参入者にとって簡単に
折り箱メーカーは、この分野に不慣れな人材をますます受け入れています。トレーニングには時間がかかり、生産中に行うのは簡単ではありませんが、共同イニシアチブが役立ちます。たとえば、FFI(ドイツ折り箱製造業者協会)は、ハイデルベルグなどのパートナーと協力して、ポストプレス部門へキャリアを切り替える人々のためのトレーニングプログラムを開発しました。生産アシスタントのトレーニングは、打ち抜き機やグルアーを操作しながらより責任ある役割を果たすための理論と実践の両方をカバーしています。実践のトレーニングには、ハイデルベルグプリントメディアセンターでのトレーニングも含まれ、関連するマシン上で行われます。これらの研修生からのフィードバックは非常に肯定的であり、こうしたトレーニングへの需要は膨大です。企業はすでに次のコースにスタッフを登録しています。ハイデルベルグはまた、いつでもどこでも必要なときに利用できるデジタルオプションと、実際の機械を使ってのハンズオンセッションの両方で、豊富なスペシャリストトレーニングを提供しています。
プリントメディアセンター – 実践的な機械トレーニングのためのセンター
魅力的なオプションを一緒に創造すること
パッケージ業界には、人を惹きつけるためのさまざまな魅力があります。私たちは成長産業であり、コロナウイルスのパンデミックが示したように、危機に直面しても回復力のある産業です。仕事は多様で、創造性を生かすこともできます。スマートテクノロジーの活用についても最前線に立っています。さまざまな素材への対応も必要です。さらに、リサイクル可能でグリーンなパッケージの開発は、私たちの未来にもつながっています。