おはようございます!
皆様、お待たせ致しました。今日は、何と!印刷業界で知らない人はいないあの漫画 “今日も下版はできません!” の作者 奈良裕己さんを、J-Connectにお迎えしました。皆様ご存じのとおり、ハイデルベルグ・ジャパンは、昨年10月のオープンハウス Push to Stop 2019 -Behind the scenes-、そして、今年2月のPush to Stop 2020 -End to End Interactive-をテーマとして出展した page2020で、奈良さんとコラボをさせて頂きました。それでは早速いろいろお話を伺っていきます。今日から2回のシリーズでご紹介します。
J-Connect 編集部(J編):奈良さん、今日は本当にありがとうございます。奈良さんとのコラボのおかげで、昨年秋のオープンハウスも今年のpage2020も、弊社にとって、それぞれスパイスが効いたイベントになりました。おかげ様で反響も大きかったです。ありがとうございました。ところで、今日は時間が許す限り、いろいろお話を伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。まずは、奈良さんの経歴についてお話頂けますか。
奈良さん(以下敬称略):いや、そう言って頂けると僕も嬉しいです。僕の方もハイデルベルグさんとのコラボのおかげで、新しい読者の方や多くの業界の方達とお会いする事ができてとてもよかったです。僕の経歴ですが、大学を出てすぐに新卒で印刷会社に入りました。“今日も下版はできません!” に出てくるナビ印刷のような中堅の印刷会社です。そこに3〜4年勤めてから、制作会社を経て日本の最大手のひとつである印刷会社で営業を8年間位やりました。イラストレーター、漫画家として独立したのはその後ですね。印刷会社時代からの縁もあって、GetNaviの本誌でイラストや漫画のお仕事をしていたのですが、GetNavi Web が立ち上がったばかりの頃、当時の編集長から「何か連載しませんか?」とお話を頂き、2016年に始まったのが “今日も下版はできません!” です。
J編:「何か連載しませんか?」ということで、すぐに “下版はできません” を思いついたのですか?
奈良:いやいや、そうではありません。お話を頂いた時は3つのアイデアをもって行きました。ひとつは、子育てを題材にしたもの、もうひとつは自分が高校時代までやっていた剣道部を舞台にしたギャグ漫画、そしてもうひとつが、印刷業界を舞台にした “あるある” 漫画です。が、“子育て” や “剣道” ものは他にもあり、印刷会社を舞台にして、あれだけ細かい “あるある” ネタだとか、ウンチクを解説するようなものはなかったので、これは面白いと言って頂いてスタートしたのが始まりです。
J編:なるほど、じゃこれから子育てモノ、剣道モノも出てくるかもしれませんね!すみません。話を切ってしまいました。
奈良:いえいえ。その後、ウェブ上で連載していた “今日も下版はできません!” は、おかげ様でご好評頂いて、2018年には単行本の『いとしの印刷ボーイズ”』、昨年には第2弾の『印刷ボーイズは二度死ぬ』を出版させて頂きました。そして、今は、イラストレーター、漫画家として、様々な媒体でお仕事をさせて頂いています。
J編:その単行本、2冊ともアマゾンの印刷マスメディアランキングでいつも1、2位あたりですよね!すごいですね!
奈良:ありがとうございます。そうですね、アマゾンではよく売れているようです。書店にもっと置いてもらえたら嬉しいんですが……
J編:ウェブ上の連載が単行本になったことで何か変わりましたか?
奈良:単行本として印刷メディアにしたらウェブで見ていなかった人たちが見てくれるようになりました。また、紙の本になると、人の見る目が変わるんですね。作品に対する見方が違うのを感じます。紙のパワーはまだまだ強いなぁと感じています。デジタルは主流かもしれませんが、紙メディアはまだまだとても重要ですね。
J編:ところで、なぜ大学卒業後、印刷会社に就職されたのですか?
奈良さん:絵を描くのが好きで、平面媒体に興味があったからですね。子供の頃は授業中に先生を主人公にして漫画を描いて怒られたりしてました。また、平面の媒体に愛着があって、何か広告系か印刷系に携わりたいと思っていました。
J編:大学卒業後、イラストレーターとか漫画家になるという道はなかったのですか?
奈良:いや、そうした専門の学校に行っていたわけでもないですし、当時は、とても自分がなれるとは思っていませんでした…….
….続く