先日、印刷の基本その1として投稿をいたしました【カラーマネジメントの第一歩】に続き、今回は網点についてお話しします。
記事をご覧いただいている皆様のうち、大半の方にとってはよくよくご存じのこと承知しておりますが、まず最初に、印刷の原理についておさらいします。
インキを紙に対して平らに着けることはすでに述べました。着ける量が増えたり減ったりすると色が変化しますので、これはいつも同じ量に保たなければなりません。
しかし、印刷物の画像には濃いところや薄いところがあります。
これをどうやって表現しているのでしょうか?
目で見てもよく分からないのですが、画像を拡大鏡などで見ると小さな点があるのが分かります。これを印刷では網点と呼び、この網点の大小で色の濃淡を表現しているのです。
印刷物を拡大した例を見ると色の濃いところは大きな点、薄いところは小さな点になっているのが分かりますね。こんなに小さな点ですが、私たちの印刷物を見るときの見え方に大きく影響するのです。
用紙上のインキの厚みと同様に、この点の大きさが変化することで色も変わってしまうのです。
そこで、印刷機では1ミクロンというインキの厚みと数十ミクロンの点をコントロールすることが求められます。
このことから印刷には非常に高い精度が求められることが分かりますね。
◎記事についてのお問い合わせはこちらからお願いします。