富士フイルム株式会社(社長:助野健児、以下富士フイルム)の古森重隆会長兼CEOとHeidelberger Druckmaschinen AG(会長兼最高経営責任者:ゲーロルト・リンツバッハ、以下ハイデルベルグ社)のゲーロルト・リンツバッハCEOは、drupa2016で両社のパートナーシップの成功を確認するとともに、印刷業界の成長分野でさらなる協業を積極的に推進していくことに合意しました。
業界のベンチマークとなるB1サイズのデジタルインクジェット印刷機を初出展
富士フイルムとハイデルベルグ社は、drupa2016に世界初公開したハイデルベルグ社「Primefire 106 powered by FUJIFILM Inkjet Technology(以下プライムファイア106)」の成功を互いに賞賛し、デジタル印刷市場の今後の成長につながることを期待しています。この全く新しい枚葉インクジェット印刷機は、両社の協業の結果生まれた最初の製品で、B1サイズのデジタル印刷分野で新しいビジネスモデルを確立するものです。drupa2016で世界初公開し、お客様の要望を取り入れながら、2017年には全世界で販売を開始する予定です。
新しい市場を開拓へ向け、両社のサービスと消耗品供給体制を強化
今回の成功に続くシナジー効果として、両社の充実した販売網と全世界に広がるサービス体制の活用が期待されています。印刷に関するさまざまな両社の知見、熟練した技術、高性能な製品群を組み合わせることで、将来の顧客ニーズに応えてゆきます。また新しいデジタル印刷機の市場導入を契機に、富士フイルムとハイデルベルグ社は、両社の充実したグローバル供給体制を通して、消耗品に対するお客様の要望にも、迅速かつ的確に応えられるようになると期待しています。
成長分野で新しい協業ビジネスを積極的に推進
両社は、相互に補完し合う専門的な知識とノウハウを持っています。富士フイルムは、卓越したインクジェット技術とシステム開発能力を有し、ハイデルベルグ社は、機器システムの設計・製造、ワークフロー、ソフトウェアの分野で業界をリードしています。
そして今回、両社の強い協力関係によって、わずか2年足らずで「プライムファイア106」という革新的な製品を生み出すことに成功しました。
富士フイルムにとって今回の成功は、実績あるインクジェット技術を通じ、今後も革新を続けることへの強い決意を示すもので、将来の戦略の方向を定める上でも重要な要素です。
富士フイルムは今回のdrupaで、独自の「インクジェットヘッド」「インク」「画像処理」の最先端技術を組み合わせた高品質・高信頼のインクジェット技術を『FUJIFILM Inkjet Technology』としてブランドキャンペーンを強く打ち出し、その応用範囲を工業生産分野にも拡大して、製品の高品質化や生産工程の改善・省力化を目指します。
ハイデルベルグ社にとって今回の成功は、新しいブランドメッセージである「Simply Smart(シンプリースマート)」を具体化した好例だと、リンツバッハCEOは次のように述べています。
「当社のお客様は、新しいビジネスモデルを構築する、新しいインクジェット印刷機の誕生を待ち望んでいました。オフセット印刷に匹敵する安定性と信頼性、そして高品質を実現し、新しい印刷アプリケーションにも対応したプライムファイア106は、こうしたお客様の期待に応えるものです。 ハイデルベルグ社にとって、今回の協業は『シンプリースマート』を表現する好例となりました。プライムファイア106の成功はハイデルベルグ社の新しいデジタル戦略を強く牽引するものです」
ハイデルベルグ社は「シンプリースマート」をモットーに、drupa2016で印刷業界にとどまらず、製造業全体のデジタル化にフォーカスして、幅広い製品とソリューションを展示します。
印刷業界を取りまく環境が急速に変化する中で、印刷現場は常に効率化が求められ、しかもお客様からのさまざまな要求に迅速に、また柔軟に対応しなければなりません。
印刷工程のデジタル化は、印刷会社だけにとどまることなく、その範囲をプリントバイヤーまで広げることがますます重要になってきました。プライムファイア106の市場導入を契機に、両社は新しいビジネス協業の機会を今後も積極的に推進していきます。