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”3倍の仕事をこなし”、”超過残業軽減に貢献 している”と、昨年2019年の導入以来、高評価をいただいている株式会社九秀製本ドットコム様のスタールフォルダーKH82-P。今日のJ-Connectでは、その九秀製本ドットコム様へのインタビューをご紹介します。
J-Connect 編集部(J編): スタールフォルダーKH82-Pとの出会いはどのようなものだったのでしょうか?
宮地啓一社長:スタールフォルダーKH82-Pを初めて見たのは2017年のポストプレスツアーに参加した時でした。その時は、スタールフォルダーKH82-Pの高速での生産力に驚きましたが、自社の仕事を考えたとき、この機械の導入する決断にまでは至りませんでした。なぜなら、日本のお客様からの品質要求は非常に高く、これまでのわが社の歴史、経験では、“折り機は複数台設備し人手を掛けて折り加工をこなして、お客様のご要望にお応えする。”というモデルであったため、スタールフォルダーKH82-P設備投資への費用対効果は実感できず、投資には踏み切れませんでした。ただし、昨今の働き手の減少や熟練者不足の問題は、九秀製本ドットコムとしても真剣に考えていかなければならない大きな課題で、将来に向けての何らかの経営判断をしなければいけないとは思っていました。
J編: 実際、導入を決めたのはいつだったのでしょうか?
宮地社長:それは2度目の訪欧の際、ストリーム(重ね)給紙やナイフ機構の開発経緯をハイデルベルグ社の人から詳しく聞いて、“このスタールフォルダーKH82-Pであれば、熟練者でなくても使え、3倍の仕事をこなすことができる!“と、スタールフォルダーKH82-Pの技術を確信した時です。結果、将来への投資として2019年3月にスタールフォルダーKH82-Pを導入しました。導入後は期待以上の成果を上げることができており大変満足しています。折り加工の生産性を大きく向上することができました。そのことによって、今では超過残業の軽減、働き方改革にも一役買っています。
J編: 製本8P折、16P折へ、”選択と集中”をされたとのことですが?
宮地社長:はい、そのとおりです。設備されている無線綴じ機2ライン、中綴じ機4ラインを効率的に稼働し、かつ確実に生産性を上げるためには、輪転印刷折丁に加えて枚葉印刷された折丁の安定供給は後加工ラインの効率を大きく左右します。そこで、スタールフォルダーKH82-Pを製本8P折と16P折に特化させる事で後加工の効率を向上させる事ができると考えました。ただ、そこには一つのボトルネックがありました。それは製本8P折と16P折の排紙出口位置の違いから、機械セッティングの切り替えに時間がかかるということです。そこで日本1号機となったKH82-Pの付属装置であるコンビカーブ41をデリバリに採用することで、8P折から16P折への切り替えがパラミディスデリバリ(横型スタッカーデリバリ)を平行移動させることだけで行えるようにしました。その結果、切り替えは数分で行うことができ、オペレータにも負荷がかからずに済むようになったのです。
宮地社長とオペレータの村上様
J編: スタールフォルダーKH82-P導入は会社全体にとってはどんな効果があったのでしょうか?
宮地社長:スタールフォルダーKH82-Pを導入したことで、折セクションの生産性が劇的に改善され、その結果、今度は前工程である用紙断裁の効率向上を目指す必要に迫られています。ただ、これらの課題は会社にとってはうれしい悲鳴で、全体の生産性向上をするための前向きな改善で、従業員のモチベーションを上げるためにも大変重要なことだと思っています。
J編: ありがとうございました!これからも製本加工業界だけでなく、印刷業界全体を盛り上げて頂けるよう期待しています!
株式会社九秀製本ドットコムについて
1967年(昭和42年)から52年間にわたり製本加工業として活躍するハイデルベルグ・ジャパンの大切なお客様、株式会社九秀製本ドットコム様は、福岡県・福岡市に本社・工場を構え、21駒、42駒の丁合機を装備した無線綴じ機2ラインをはじめ、中綴じ機4ラインを主軸に断裁から製本加工まで一貫したラインを基に一冊、一冊にこだわりを持ち、企画から製造まで、長年製本業を営んでいます。現在は、雑誌(単行本)、月刊誌、専門誌、情報誌、会社案内、カタログ関係、カレンダー、DM加工、通販冊子などの製本を従業員30名にて、高い品質とサービスを迅速にお届けするために邁進されています。