おはようございます!
今週は、欧米のビジネス界では非常に一般的なソーシャルネットワーク Linkedin に掲載された ”Automation and robotics in packaging print production- whats next?”というタイトルの記事を日本語でご紹介します。この記事を書いたのは、サステナビリティトークにも登場するハイデルベルグ本社で、Business Development Packaging のトップを務めるカースティン ハーザです。それでは、どうぞ!
パッケージ印刷生産における自動化とロボティックス – 次は?
ロボットは、すでに機器の積み下ろし、部品の組み立て、機械加工、商品の輸送等、多くの作業を自動化しています。しかし、折り箱の生産を見てみると、ロボットによる自動化は他の分野ほど進んでいません。少なくとも、今まではそうでした。しかし、多くのパッケージ印刷会社様が、今、かつてない程、自動化やロボットを利用して特定の業務をより迅速かつ費用対効果の高いものにしようと、この課題に真剣に取り組んでいることを、ハイデルベルグは理解しています。
自動化はいつやる価値があるか?
折り箱の生産プロセスの自動化は、例えば、単調な反復作業や、重量物運搬の繰り返し等、ストレスのかかるオペレータの作業を取り除けるのであれば、検討する価値があります。
当然のことながら、労務費を削減する必要があったり、
また、オペレータが機械の速度に追いつけないことで
達成可能な生産性のレベルに影響を与えている場合などには、
なおさら考慮すべきです。
ロボットの利用が経済的観点から価値を生むためには、特定の基準を満たす必要があります。次に示す私たちの短いチェックリストは、これらが何であるかを示しています。
折り箱ワークフロー – 自動化オプションの数が増加
変数が少なく、標準化の程度が高いほど、自動化により最適です。ただし、折り箱生産は、カートンの種類やサイズなどのパラメータの多くが変更されるため、通常、ジョブごとにわずかに異なります。しかし、自動化をより活用できる場合もあります – 特にピザやシリアルの箱などのロット数が多く、かつ標準化されたパッケージの場合です。次の図は、折り箱の生産ワークフローで使用できる多くのオプションを示しています。
私たちはどこにいるのか – 現実を見て
完全に自動化された刷版の生産は、既に現実に行われています。正しいジョブシーケンス(仕事順)で自動刷版ロジスティクスを利用すれば、単に刷版が印刷機に運ばれるだけでなく、適切な印刷ユニット(ハイデルベルクプレートツーユニットシステム)にまで運ばれます。(ハイデルベルグのプレートツーユニットシステム)
印刷機の操作は既にほぼ自動であり
インテリジェントシステムがオペレータを支援します。
フィーダとデリバリの完全自動ロジスティクスシステムは、ノンストップ生産を可能にし
一部の会社では、AGV(無人搬送車システム)も利用されています。
しかし、ポストプレス分野においては、近年、自動化のレベルが大幅に向上しているにもかかわらず、まだ追いついていません。が、例えば、打ち抜き機やフォルダグルアーには、自動設定オプションがさらに追加されました。打ち抜き機もイントラロジスティクスに統合されているため、ここでもノンストップ生産が可能で、フォルダグルアーでは、ロボットが折り箱のブランクの供給と出荷する箱をパレットに載せるプロセスを自動化します。機械的なソリューションは重要な役割を果たしますが、インテリジェントな制御ソフトウェアも不可欠です。さらに、自動化された生産ロジスティックスには、追跡するシステムが必要です。これは考慮すべき重要な側面です。
ロボット – 重要な要素を考慮する
グリッパー技術は、フォルダグルアーのフィーダロボットにおいて重要です。グリッパーは、できるだけ確実に、手動と同じようにブランクを供給する必要があるため、ブランクをしっかりと掴み、傷を付けることなく置くことができるような設計でなければなりません。また、グリッパーは、できるだけ多くの異なる折り箱の種類とサイズに対応できるように、高度に調整可能である必要があります。さらに、特に3シフト運転など、連続使用の場合、使用されているロボット技術は非常に堅牢である必要があります。パフォーマンスは、ブランクパッケージの重量などのシステム要件に合わせて調整する必要があります。産業用ロボットは、必要なプロセス速度と高い耐荷重能力を兼ね備えています。使用可能なスペースは、さらに考慮する必要があります。ロボット技術は既存の生産作業に統合されることが多いため、システムはコンパクトで省スペースな設計で、必要な安全要件を満たしている必要があります。
パッケージ生産でライトアウト製造は可能か?
問題は、折り箱印刷において、ライトアウト製造(完全に自動化された生産)が可能で、そして価値があるかどうかです。これが技術的に実現可能か経済的に理にかなっているかにかかわらず、ロボットを利用することでパッケージ生産の自動化がさらに促進されます。
以上