おはようございます。
カーボンニュートラルやサステナビリティに優先順位を置いた経営をする。ここ数日の国内のニュースを見ても、この流れに逆らっているようではビジネスは継続できないということを強く感じますね。ということで、今日は、ハイデルベルグ本社でサステナビリティ活動のリーダー的役割を務めるハロルド・ヴェルナーのインタビュー”の2回目をお届けします。ところで、
それでは2回目をどうぞ!
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どのようにして実現したのですか?
ヴェルナー:よくあることですが、進歩をもたらすのは小さな調整の積み重ねです。 2つの例を挙げさせてください。一方で、コンビスタープロは、インキユニットの温度制御のエネルギーコストを半分にしました。もう一方で、ハイデルベルグの給気キャビネットエアスタープロは、以前の35%ではなく、70%の効率を達成しています。言い換えれば、積み重ねでエネルギーは2倍の効率で使用されているのです。
パッケージ印刷会社様には何を勧めますか?
私にとって特に重要なのは3つのポイントです。まず、リサイクル素材を多く含む新鮮な繊維で作られたFSCまたはPEFC認証のカートンを使用することをお勧めします。結局のところ、パッケージ生産で最大の二酸化炭素排出量を占めるのは厚紙(カートン)だからです。
第二に、ひとつ取り上げたいのですが、多くの印刷会社様が信じていることとは反対に、もし印刷機が最大容量まで稼働し、生産の最後にスタンバイモードに入ると、環境と印刷会社様のお財布にとってより良いことであることをお知らせしたいと思います。ハイデルベルグの印刷機でのみ実際に利用できる機能であるスタンバイモードがアクティブになると、エネルギー消費量は10kWから3kWに低下するのです。
第三に、パッケージ印刷会社様は、(これはパッケージ印刷会社様に限ったことではありませんが、)サステナブルなビジネスプラクティスが自社を強化するだけでなく、すべての人類に利益をもたらすことを念頭に置く必要があります。たとえば、ハイデルベルグからカーボンニュートラルなパッケージ印刷機を購入するお客様は、エチオピアなどの国々での森林再生と教育プロジェクトを支援していることになるのです。全体として、ハイデルベルグとそのお客様はこれまでに約240,000本の植樹をし、学校の建設を支援してきました。
ハイデルベルグは、環境負荷を削減するために、その拠点では何をしていますか?
私たちは実際、サステナビリティに対して包括的なアプローチを取っています。言い換えれば、私たちは当然、最先端の機械技術の助けを借りて、印刷メディア業界でカーボンニュートラルな生産プロセスを推進することに力をいれています。しかし、物事の壮大な計画では、サステナビリティとは、エコロジー、費用対効果、企業の社会的責任の間の長期的なバランスを意味すると考えています。そのため、私たちの拠点は、私たちの全体的なコンセプトにおいて重要な役割を果たしています。
具体的な例を教えてください。
たとえば、すべての生産拠点は環境管理規格ISO14001の認証を受けています。すべての内部ワークフローと製造プロセスは、環境適合性とエネルギー効率の観点から継続的に最適化されています。また、テクノロジーを利用して、私たちの拠点をより環境に優しいものにしています。
どのようにしてですか?
たとえばヴィスロッホでは、研究開発センターの屋上にあるソーラーパネルがグリーンエネルギーを供給しています。これだけでも、毎年177メートルトンのCO2の環境負荷を削減することができます。これに加えて、私たちのガス作動コージェネレーションプラントはエネルギーと熱の両方を生成します。廃熱は生産に利用され、ワークショップやオフィスを暖かく保ちます。これにより、エネルギーと熱を別々に生成するシステムと比較して、燃料消費量を最大40%削減できます。
ハイデルベルグのサステナビリティ戦略においてスタッフはどのような役割を果たしていますか?
非常に重要です。結局のところ、従業員の間でサステナビリティの認識が強くなければ、私たちの野心的な目標を達成することはできません。そのため、私たちは、ハイデルベルグでのサステナブルなビジネスプラクティスに関する情報とトレーニングをスタッフに提供しています。これに対する反応は前向きで、生物多様性などのプロジェクトを推進するのに役立っています。研修生は独自のイニシアチブで、ヴィスロッホの野花の牧草地に虫のホテルを建設し、地域の生物多様性を支援しています。
以上、今週は2回に渡って、サステナビリティをテーマに、ハロルド・ヴェルナーのインタビューをお届けしました。何かご質問等ありましたら、ハイデルベルグ・ジャパンまでお問い合わせください。