Push to Stop を実現するために欠かせないもののひとつが標準印刷です。
では、標準印刷とは何でしょうか?
標準印刷とは、“数値を使った客観的な品質管理のこと”です。
例えば、下記のような問題に遭遇したことはないでしょうか?
・印刷時期によって色が変わる。
・オペレータによって印刷が違う。
・リピートもので材料が変更され色も変わる。
・ベタは合っているのに写真が合わない。
こうした問題は多くの場合、標準印刷を行うことによって解決できます。
では、標準印刷を行うとは具体的にどういうことか?それは、“色の社内基準を持っている”、というだけでなく、“状況やオペレータが変わってもつねに結果が同じとなる仕組みを作る”ということ、それが“標準印刷=数値を使った客観的な品質管理”です。
こうした仕組みができれば、カラーマネジメントが確立している、と言えますね。
その標準印刷を実現するために力を発揮するのが、プリネクトイメージコントロール3。
なぜなら、プリネクトイメージコントロール3は、印刷業界で唯一L*a*b*で色を測定管理出来る絵柄全面測定の印刷品質管理装置だからです。
ところで、L*a*b*って何でしょうか?
色空間は、L*a*b*の3次元から出来ています。L*は明度でブラックからホワイトまで(天地)、a*は緑からマゼンタまで(左右)、b*は青からイエロー(縦)です。
この3点が決まれば、この色が何色なのか?という絶対値が分かります。CMYK測定管理では得られない精度であり、絵柄の色そのものを直接測定と管理することが出来るのです。
L*a*b*測定のメリットとしては何があるでしょうか?
印刷物、特にパッケージは、パッケージの色そのものが商品です。間接的ではなく、ダイレクトに数値で商品の色のコントロールが出来ます。さらには、もし万が一用紙やインキなどの材料が変わった場合でも、それらを考慮した色そのもののL*a*b*でコントロールするので、膜厚管理の濃度管理とは違う色合わせをします。
さらに、ハイデルベルグの品質管理装置は全て、基準値からΔEがどのくらいまで合うか?までも数値で表示します。いつまでも色合わせに時間をかけるのではなく、数値を分析して他の方法を考えることも時間削減には必要ですね。
では、絵柄全体測定とは何でしょうか?
通常の色測定装置は、決まった場所にあるコントロールストリップだけを測定して色を判断します。しかし、イメージコントロール3は、咥えから咥え尻のどこにでも配置可能なコントロールストリップの測定だけでなく、絵柄全体を最大用紙サイズで約5千万ポイントのL*a*b*を20秒で測定することができるのです。
プリネクトプレスルームマネージャとPPFがあれば、コントロールストリップのない印刷物でも、絵柄内のベタの位置と色を自動認識してコントロールが可能です。
絵柄全面測定できるメリットの中の一つとして、プロファイルチャートの測定があります。20秒で菊全最大用紙が測定できるということはつまり、シート全面に面付けされたチャート全てを20秒で測定できることになります。
用紙の違い、インキの違い、デジタルとオフセット、印刷会社では様々なことでプロファイルを作成しなければならない場面があります。時間と人を最小限でこれらを行えるのがイメージコントロール3です。
以上イメージコントロール3の2点の機能は、お客様での標準印刷の仕組みづくりに大いにお役立ていただけると思います。
今回、Push to Stopに欠かせない標準印刷を実現するひとつのツールとしてご紹介したイメージコントロール3。
7/25(水)に開催される「Push to Stop 2018」でも展示します。
ご興味のある方はぜひご来場ください。
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