おはようございます!
今日は、以前”何が日本での実現を難しくしているのか?アンソニーの Push to Stop!”という投稿で登場してもらいました現在ハイデルベルグ・ジャパンのショールームマネージャーを務める田中に、印刷品質のカギを握る親水処理剤について話をしてもらいました。それでは、どうぞ!
”安定した印刷品質でクライアントに商品を提供することは、印刷ビジネスにとって最も大切なことであり、必須事項ですね。オフセット印刷でその鍵となるのが、常に適正乳化を維持しながら印刷すること。適正乳化を安定して得ることで、印刷時、水を絞ることが可能となり、使用インキ量も節約可能、乾燥も早くパウダー量を減らすことができます。後加工を含め印刷プロセス全体でメリットを得ることができるのです。その安定した適正乳化を、環境への影響や現場の作業を最小限にしながら実現するために大きな役割を果たすのが親水処理剤です。今日は、その親水処理剤についてお話させて頂きます。
今までハイデルベルグは、サフィラブランドでML-1という親水処理剤を販売していました。ML-1は印刷機の連続給水装置の計量(調量)ローラー及び保水ローラーの金属表面の油膜を除去し、親水皮膜を強固にして保水力を上げ、湿し水の供給を安定化させ、適正乳化を実現します。計量(調量)ローラーと保水ローラーに親水被膜が形成されると湿し水を薄く安定して供給できるので水を絞れる事で少ないインキ量でも必要な濃度が得られるので乾燥が早くなり、パウダーの使用量も減らすことが可能になります。しかしML-1は強力な親水被膜形成が出来る一方で取り扱いには制限があったので、作業が面倒であると敬遠されることもありました。
また、ML-1を計量(調量)ローラー、保水ローラーに塗布するためには水着けローラーや水元ローラーなどゴムローラーに付着しないように細心の注意が必要でした。その為に、水着けローラーを機械の外へ取り外しての作業や、計量(調量)ローラーを機械の外へ取り外して作業する必要がありました。
さらに有機溶剤中毒予防規則の対象となる第2種有機溶剤に該当していた為、お客様によっては工場内に置いていただけないこともありました。
そこでサフィラではML-1の後継品としてH1-ecoの販売を開始しました。
H1-ecoは「環境にやさしい有機則非該当製品」です!「有機則非該当」、「毒劇法非該当」、「PRTR法非該当」、「消防法非該当」なので印刷現場でも安全にご使用頂けます。環境にやさしい有機溶剤非該当製品となっても性能は高いままで、金属表面の油膜を除去し、親水皮膜を強固にして保水力を上げ、湿し水の供給を安定化させ、適正乳化を実現します。
取り扱い、使用方法も簡単になりました。もう水着けローラーを取り外す必要はありません。水着けローラーと保水ローラーの調整ねじを2回転逃がすだけで、保水ローラーに塗布する事が出来、乾燥させた後水拭きするだけです。水着けローラーなどゴムローラーに付着した場合には、濡れたウエスで拭き取っていただければ問題ありません。計量ローラーも取り外す必要は無く、水元ローラーから2~3回転逃がして湿し水が完全に付かない状態にしてから塗布し乾燥させるだけです。専用のキャップも付いているので、使用中にこぼして機械を汚してしまう心配もありません。
オフセット印刷の品質で鍵となる適正乳化、その適正乳化を安定させ、常に高い印刷品質を現場に負担をかけることなくクライアントに提供し続けるため、そして、サステナブルな世界のために、親水処理剤H1-ecoを継続的に使用して頂くことをお勧めします。もちろんお求めは、ハイデルベルグ eShopでも。”
親水処理剤の詳細について、ご質問等ありましたら、遠慮なく、ハイデルベルグ・ジャパン (03-5715-7374) までお問い合わせください。