おはようございます!
先週からスタートした「今更聞けないデジタルトランスフォーメーション」。ハイデルベルグ本社のホームページで発表されている印刷業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関するホワイトペーパー「デジタライザーション」の内容をご紹介するシリーズです。第2回目を、どうぞ!
Print 4.0 – スマートファクトリーがマイルストーンの 1 つにすぎない理由
1990年代にコンピュータ・トゥ・プレート(CtP)技術が導入されて以来、デジタライゼーションは、印刷業界において、繰り返し取り上げられてきたテーマです。しかし、さまざまな新しいデジタル開発と、より大きな効果をもたらす統合された形での共通コンセプトは、約25年後にPrint 4.0 / the Smart Print Shopとして登場しました。インテリジェントマシンと自動化されたワークフローが、完全に自律的なプロセスで、いかなる部数のいかなるジョブでも、自動で完了してしまうという完全にデジタル化された印刷会社というビジョンです。このことが印刷会社にアピールする理由はいくつかあります。長年にわたり、業界は経営の縮小と激しい価格競争に直面してきました。同時に、スキル不足が深刻化しているにもかかわらず、印刷会社はますますカスタマイズされ複雑化した仕事に対応する必要がでてきました。利益は、プロセスの品質と自動化の程度に依り、逆に、これはまさに大きなポテンシャルが残されていることを示していると言えます。なぜなら、プリプレスとポストプレスでは、まだ多くの印刷会社でたくさんの時間が費やされており十分に仕事をしているようでも、印刷機の能力はわずか25%(OEE)しか利用されていないからです。これらすべてが、不必要に高いコストを生み出し、利益をさらに圧迫しています。
デジタライゼーションには新しいビジネスモデルも必要
スマートプリントショップなどの考え方は、このジレンマに対する解決策を提供しています。バリューチェーンに総合的なアプローチを採用し、効率的なワークフロー、インテリジェントなマシン、およびデータに基づくパフォーマンスの最適化を組み合わせて利用することで、生産性とコストの面で、”ポテンシャルを解き放つ(Unfold Your Potential)”方法を実証しています。それにもかかわらず、Print 4.0 / the Smart Print Shopに関連する目標は、デジタル革命によって投げかけられた挑戦のほんの一部しか満たすことができません。スマートプリントショップをすでに実現している企業でさえ、生産とビジネスプロセスのデジタライゼーションのみに専念すれば、中途半端な状態に陥ってしまします。自動化されたプロセスは、企業の長期的な存続のための重要な前提条件であることは間違いありません。しかし、経済のデジタルトランスフォーメーションが進めば進むほど、技術と生産よりも、むしろビジネスモデルが本当の改革を象徴することになります。例えば、AirbnbやUberなどの企業は、ホテルやタクシーをひとつも所有することなく、従来の市場を揺るがしていますが、これこそデジタライゼーションの時代に新しいアイデアがいかに強力であるかを示しています。従って、特に革新的なコマーシャル、そしてパッケージ印刷会社は、デジタルのチャンスを利用してデータに基づいたビジネスモデルを開発する方法と、顧客やビジネスパートナーに付加価値を提供するのに役立つテクノロジーについて考えながら、迅速に行動する必要があります。
(続く)
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