おはようございます!
Unfold your potential (解き放て、ポテンシャル) が、ハイデルベルグの次の drupa のモットーであることは以前の投稿でご紹介させて頂きました。
今日は、そのポテンシャル、可能性はどこにあるのか?また、ハイデルベルグはそのポテンシャル、可能性をどうやって解き放とうとしているのか?について、お話させて頂こうと思います。
ポテンシャルはどこにあるのか?
まず、ポテンシャル、可能性はどこにあるのでしょうか?前回の投稿でご紹介したOEEは、そのポテンシャルを視覚的に認識するためにはとても良いツールなので、早速 OEE 使って話を進めていきたいと思います。例えば、私たちのお客様に導入されているスピードマスターXL106の平均 OEE は 27% であり、平均ロットは4604枚です。別の言い方をすれば、まだ73%、OEE を向上、改善する機会、ポテンシャル、つまり可能性があるということです。そのポテンシャルを是非、生かしていこう、活用しよう、解き放とう!というのが、私たちハイデルベルグの次の drupa のモットーであり、現在の活動の根幹にもなっています。
グレーバーとイエローバー
私たちの調査によれば、ポテンシャルの73%の半分は機械・技術が関係する時間的ロスです。具体的には、洗浄時間、版交換の時間、機械を常にいい状態で動かすためのメンテナンスの時間等です。この部分を私たちは “グレーバー” と呼んでいます。そして、73%のもう半分は、人やプロセスが関係する時間的ロスです。これが、今日の投稿のタイトルにもなっている私たちが “イエローバー” と呼んでいる部分です。私たちは、この部分こそが、今後 OEE を向上していく上で非常に重要だと考え、この部分の改善に力を注いでいます。ではなぜ、イエローバーが OEE を向上していく上で重要なのでしょうか。
機械や技術だけではOEEは上げられない
私たちはグレーバー、つまり機械的・技術的に生じる時間ロスに対して数十年に渡って力を注ぎ、かなりの成果を上げてきました。が、最近私たちが発見したのは、これは間接的に OEE を向上する要素に過ぎないという事実です。どういうことかと言うと、グレーバーを改善して短くしても、同時にイエローバーが大きくなってグレーバーを短くした分を相殺しまう場合があるということです。つまり、グレーバーとイエローバーを同時に管理、改善して短くしていかなければ、OEE が向上することにはならないのです。前述したように、ハイデルベルグは、前準備における様々な装置の同時進行や印刷速度の向上等長い年月をかけて多くの機械的、技術的な改善を実現してきました。しかしながら、お客様の現場での実際の結果を見てみると、その成果は部分的にしか見られなかったのです。論理的には機械はもっと生産性が高くても良いはずなのです。そこで、私たちが調査、考察をしたところ、人やプロセスが関係する時間的ロス、つまりイエローバーがボトルネックになっていることがわかりました。そして、この部分にもっと改善を図れば、直接 OEE の改善、向上につながるということがわかったのです。そして、興味深いことには、技術的改善なしでも、イエロバーの改善によっては、直接 OEE を改善することもできることがあるということもわかりました。
私たちハイデルベルグは、オフセット印刷機の OEE を倍にするという話を4年前にしました。が、それは、グレーバーを小さくするだけでは実現できません。イエローバーを同時に小さくしていかなければならないということがわかりました。むしろイエローバーにフォーカスする必要があるのです。なぜならば、イエローバーにはより大きなポテンシャルがあり、それを小さくすることは直接 OEE を向上することにつながるからです。そして、ハイデルベルグが提唱している Push to Stop はそれを実現するために鍵となる要素であり、他にもイエローバーを小さくするためのさまざまなソリューションをハイデルベルグはご提案しています。
”イエローバーを何とかしたい!”いうお客様は、是非、ハイデルベルグ・ジャパン (03-5715-7374) までご連絡ください。