おはようございます!
先週予告致しましたあのアンソニー・サールビーへのオンラインでのスペシャルインタビューをお届けします。
J-Connect編集部(J編): いまだに新型コロナウィルス感染拡大が収まらない中にいますが、アンソニーあなたは、現在、そして未来の印刷業界をどのように捉えていますか?”
アンソニー・サールビー(AT):新型コロナウィルス感染拡大は、購買行動や印刷物の大きな変化を明らかにしたと思います。お客様が、すべては、顧客との関係と従来からの取引にあると信じていた時代は、大きく変わり始めました。ソフトウェアを展開する能力、ソフトウェアやAIを使う能力、またここ数年にわたり業界として議論してきたあらゆるものがまさに求められています。
またこの間の状況として、スキルセットも変わったと思います。これまでとは違います。さらにここ英国では一時帰休と呼ばれる状態になり、パンデミックの間多くのスタッフの雇用が維持されました。
そこで起きたのがオペレータのマルチスキルの能力の変化です。しかし今、それにも増して明らかなのは一般分野における印刷物の用途の変化であり、印刷会社が成功するため、およびそのクライアントベースにとって意味のある存在になるには、さまざまなテクノロジーを組み合わせることが非常に重要です。なぜなら、単独であらゆる印刷目的にフィットするテクノロジーなど、今や1つとしてないからです。
しかし、私たちが世界中で印刷の工業化を促進していることは確かだと思います。
J編:最近、ヴェン・ホールディングズという会社を設立し早速JDPという印刷会社を買収したそうですが何を目指しているのですか?”
AT:そうですね、ヴェン・ホールディングズ (Venn holdings Ltd) は事業の買収を目的に設立した会社であり、折り箱、ラベル、商業印刷市場を横断的にカバーすることです。3年の戦略目標は、各セクターの企業を毎年2社買収することでした。私のバックグラウンドは明らかに商業です。ですから、そこ( JDP 社)は、市場への「もっとも容易な」再参入ポイントでした。
ジョン・ドリン印刷は、イギリス南部にある老舗の端物商業印刷会社で、コロナ禍の前は約300万ポンドの収益を出していました。が、不運にもパンデミックの間に100万ポンド以下に落ち込んでしまいました。しかし、この会社は、借金がまったくない点が英国では珍しく – つまり事業において負債がないということです -また2人の兄弟はこの業界から抜け出して長年の努力の成果を出したいと考えていました。
2月の初旬だったと思いますが、私たちはアプローチを受け、そこから6週間で買収するための契約をまとめました。そのとき、スタッフの誰にも会うことはありませんでした – 全員が一時帰休中で、オフィスでの営業活動もほとんどありませんでした。で、次に現実がやって来ました。最初の1週間が過ぎたとき、会社全体で実際に受けた注文はわずか3件でした。そのとき思いました。現実は、想像していたほど簡単ではないと。そこで、ESPでいっしょに働いていた仲間を探して何人かを採用して、当時の取り引き先と関係を築こうとしたところ、幸運なことに主要な顧客の何件かがすぐに来てくれたのです。当時の取り引き先と関係を築こうとしたところ、幸運なことに主要な顧客の何件かがすぐに来てくれたのです。
しかし私たちは、オフセット印刷機を整理しました。当時はスピードマスターXL105のコーティングユニット付き4色機、XL75のコーティングユニット付き5色機、そして、SM52アニカラーがありました。XL105とアニカラーを売却して、買収のための借入金の30%を6週間以内にただちに支払いました。これではっきりしたのは、この会社を半裁の印刷会社として運営していくことです。そして実のところ、そこからは同じことです。
仕事にテクノロジーを速やかに導入する必要がありましたが、優秀な人材は退職前の告知期間に入っていました。そこで私の旧知のアシスタントマネージャーを呼び寄せ、彼女は7月にやって来ました。 そこから私たちは、インフラとアーキテクチャの構築を本格的に加速しました。売上は500%増加しました。私たちは2つ目の買収をしているところです。6週間前に完了しているはずでしたが、まもなく終わるでしょう。2021年3月には、年収100万ポンドの印刷会社でしたが、うまく行けば、2021年12月までには900万あるいは1,000万ポンドの会社になるでしょう。
パート2へ続く
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