おはようございます!
前回に続き、J-Connectのお兄さんサイト、ハイデルベルグノースアメリカのHeidelberg Connectからの記事をご紹介します。2020年の年間総生産枚数が約8,200万枚、そして、OEE 53.85%という数字を見て、見過ごすわけにはいかない、是非、皆さんにもご紹介したいと思いました。それでは、早速!
市場をリードする品質とカスタマーサービスによりビジネスが大幅に拡大したフォートディアボーン社は、全米に20の拠点をもつカスタムラベルとパッケージングの会社です。そのフォートディアボーン社のハイデルベルグのスピードマスターXL106-8 + Lでの生産枚数が、2020年、約8,200万枚に達しました。 COVID-19による食料品店での需要が急増したため、フォートディアボーン社が成功するには生産性が特に重要だったのです。
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主にカットラベルとスタックラベルを印刷するフォートディアボーン社のフォートワース工場には、2019年7月に導入された世界記録の印刷機に加えて、2台のスピードマスターXL105と、もう1台スピードマスターXL106が設備されています。市場における同様の機械との比較で、フォートディアボーン社のXL106は、業界平均年間3,200万枚の2.5倍以上の年間総生産枚数を叩き出しました。フォートディアボーン社は、その記録的なパフォーマンスを、圧倒的に先進的な印刷機のテクノロジー、2020年のビジネスの拡大、そして工場全体の戦略とチームワークによるものだとしています。
「導入した最新のXL106は、入れ替えた古い印刷機のほぼ2倍の馬力にでした。それがなければ、2020年に急増した需要に追いつくことはできなかったでしょう。」とフォートワース工場のゼネラルマネージャーであるボブ・ツァイスラー氏は述べています。 毎時18,000枚で24時間年中無休で稼働する印刷機の速度に加えて、XL106には、ハイデルベルグのインラインロールシーターの「カットスター」、いかなるスピードでも稼働中に色と見当を測定する業界をリードするインライン分光光度計「インプレスコントロール」など、先進的で効率を飛躍的に向上するためのテクノロジーが装備されています。 インプレスコントロールを使用すると、ラベルの仕事の際、迅速な仕事の切り替えが可能になります。ツァイスラー氏によると、「インプレスコントロールの精度と速度は、他のどのメーカーも提供できないし、私たちのビジネスにおいては、絶対的なゲームチェンジャーです。」とのことです。
印刷機のスループットと効率向上のおかげで、フォートディアボーン社は、2020年、COVIDがラベルおよびパッケージング部門にもたらした厳しい納期への対応に成功し、既存の顧客ベースから新しいビジネスを組織的に獲得することができました。 ツァイスラー氏は、この工場が競合他社に勝る主な競争上の優位性として、短い納期を対応する能力を挙げています。「この世界記録を出した印刷機と他のハイデルベルグの印刷機がなければ、このチャレンジに対応することはできなかったでしょう。」
意図的なリーン戦略と”ピットクルー”精神
昨年のフォートワース工場の成功では印刷機の技術が大きな役割を果たしましたが、会社の全体的な戦略とチームワークがなければ、その成果は実現できなかったでしょう。 2019年に2台目のXL106を設置したのは、最初のXL106の導入から1年も経っていませんでした。フォートディアボーン社は、2台のマシン間で仕事をどのように割り当てるかについての戦略的ビジョンを策定しました。UVラベルは、古い印刷機で印刷され、一方、大ロットの仕事は、新しい印刷機でのみ印刷されました。
「この戦略により、工場全体の総生産量が実際に増加しました。」と、ツァイスラー氏は述べています。 「成功するためには、スケジューラーから始まるチーム全体の協力が必要です。この計画がなければ、この記録的な達成は言うまでもなく、昨年のプレッシャーに耐えることもできなかったかもしれません。」
昨年、8,200万枚近くの生産を達成したことに加えて、フォートディアボーン社はXL106で53.85%のOEE(設備総合効率)を達成しました。業界平均の25%と比較して、 ツァイスラー氏は、この平均以上の効率を、オペレータが備えている機械の準備や生産をするための”ピットクルー”精神が大きいと考えています。「私たちは、スピード、そしてアウトプットドリブンの工場です。グラフを使って時間ごとに各機械を追跡し、すべてのダウンタイム、速度、品質の問題を探して、根本的な原因を排除または削減する対策をしています。そしてここには、常に生産することに熱意をもった非常に優れた経験豊富なクルーがいます。」とツァイスラー氏は述べています。
フォートディアボーン社のチームの成功には、ハイデルベルグチームによる支援も一因として挙げられています。オペレータが両方のXL106で受けた「クラス最高の」トレーニングに加えて、フォートディアボーン社は、設置後最初の12か月の間、ハイデルベルグパフォーマンスアドバイザーと毎月フォローの電話をしていました。アドバイザーは、フォートディアボーン社の問題に対処し、知識のギャップを埋め、成功するために必要な結果が得られていることを確認することができました。 「昨年、すべてのスターが揃いました。」とツァイスラー氏は言います。「そして、特に、このパンデミックの中でのストレスとプレッシャーという状況にもかかわらずこの卓越した成果を達成したことに、私のチームとハイデルベルグチームには、これ以上はできないというほど感謝しています。」
フォートディアボーンについて
米国全土に20の拠点を持つフォートディアボーン社の使命は、顧客のダイナミックなパッケージへのニーズとビジネス目標を一貫して満たすための包括的で革新的なラベルソリューション一式を提供することにより、消費財市場への主要なラベルサプライヤーになることです。 フォートディアボーン社は、顧客と親密さを保ち、価値、サービス、および達成可能な最高の品質を顧客に提供することにコミットしています。それを実現するために、同社は、顧客のニーズを満たし、毎日の期待を超えられるように設計されたソリューションを提供することにより、顧客の多様なニーズを効果的に管理しています。
*写真は、フォートディアボーン社のチームメンバー(左から右へ):印刷機オペレータのロセンド・ポゾス氏、ブレント・ボールドウィン氏、メンテナンス技術者のマイク・スワレス氏