おはようございます!
今日は、ハイデルベルグ・ジャパンがお客様に提供しているデジタルトランスフォーメーション(DX)のためのツールについて製品担当責任者に解説してもらいます。どうぞ!
DXとは、もはや検討するものではなく、企業としてDXに着手しなければ生き残れないとまで言われる様になりました。その様な背景のもと、みなさまも様々なDXに取り組まれているのではないでしょうか。
今回は、ハイデルベルグ社からお客様に提供できるDXツールについてご紹介させて頂きます。DXツールといっても、それは単なるデジタル化されたツールではありません。DX=デジタルトランスフォーメーションとは、企業がデジタルを利用して革新的に変わることや、働き方が変わることを意味しています。では、ハイデルベルグが提供するデジタルツールを使うとどの様に働き方が変わるのでしょうか。今回はその例をご紹介いたします。
印刷生産分析(ハイデルベルグアシスタント・プリントショップアナリティクス)
いま、皆さまは工場の機械がどの様な状況にあるかいつでも簡単に見る事ができるでしょうか?これまでは工場に行かないと機械の生産性が分からない。例えば、各機械の生産性を知るためには月に1度の定例会議において、生産本部から提出されるエクセルデータを確認しているということはありませんか?
ハイデルベルグアシスタントのプリントショップアナリティクス(印刷生産分析)では、誰の手を介することもなく各機械の生産性をクラウド上で確認することができます。工場に行かなくとも、生産の責任者に聞かなくとも、誰でも簡単にクラウドにあるデータにアクセスして、各機械の生産性をいつでも簡単に知ることができるようになります。このことによりカイゼンに向けたクイックアクションができる様になります。生産の責任者は経営会議や生産会議のための分析資料を作ることではなく、自動で作成される生産レポートをいつでも瞬時に分析して、いかに生産効率を上げるのかの施策を素早く実施することが出来るようになります。
すでにこれらのツールを利用して生産分析をDX化し、徹底したカイゼンを講じることで、スマートファクトリーを実現している会社がどんどん出てきています。みなさまの会社はいかがでしょうか?機械から送られる正確なデータには色々なヒントが隠されています。これらデータが発するヒントを分析し、深堀りし、カイゼンして生産性を最大化する。ハイデルベルグアシスタントの印刷生産分析(プリントショップアナリティクス)を使えば今からでもチャレンジできることだと思います。
メンテナンスのDX
機械のメンテナンスが重要であることは、工場運営をされる方々なら百も承知であると思います。しかし、残念ながら機械は故障してしまうし、その際にメンテナンス不足を指摘されたことはありませんか?しかも機械にはメンテナンス表が貼られていて、しっかりスタンプも押されているのに。
ハイデルベルグ社はメンテナンスマネージャーというDXツールを開発しました。現在、テスト運用が始まっています。そもそもメンテナンスの革新なんてあるのでしょうか?働き方が変わるのでしょうか?
このツールはメンテナンスの記録をデジタル化してクラウドに保管するものです。現場にはスマートフォンが必要になります。スマートフォンにインストールされた専用のアプリには、各機械のメンテナンス項目が表示されます。例えば、いま1時間あるとしましょう。すると、この1時間で行える最も重要なメンテナンス一覧が表示されます。メンテナンスのやり方が分からなければ、そのやり方がスマートフォンで分かりやすく表示されるので安心してメンテナンスを行うことができます。そして、メンテナンスのビフォー&アフターもスマートフォンのカメラ機能を使って保存することができます。この機能により、正しくメンテナンスが行われたのかどうか、誰でも簡単に確認することが出来るようになります。この結果、工場長は現場に行ってメンテナンス表を見なくても、いつでもクラウドに保存されたメンテナンス情報を見ることができます。例えばメンテナンスが行われていない項目は赤色で表示されるので、工場長はなぜメンテナンスが出来ていないのか。どうやったらメンテナンスの時間をつくれるのかなど、正確なデータや情報を元に工場運営のカイゼンに着手することができます。アナログのメンテナンスの時代から、メンテナンスの革新へ。これにより機械が止まることを削減し、余計な修繕費も減らせることができるようになるでしょう。
印刷資材在庫管理のDX
印刷資材の在庫切れに気づかなかったことで、印刷が予定通りできなくなることが発覚。材料屋さんに連絡して、材料を走って持ってきてもらった事はどれくらいありますでしょうか?もしも、これらの経験がある方は、ハイデルベルグのVMIツールが問題を解決してくれるかもしれません。
VMIとはVendor Managed Inventoryという世界でも広く使われている在庫管理システムのひとつです。つまり、Vendor(メーカー)側に在庫を管理してもらおうという仕組みです。こちらもスマートフォンをご用意頂くことになります。例えば、印刷に必要なブランケットを使用する際にスマートフォンにインストールされたアプリを使用して、棚にある二次元コードをスキャンします。するとその情報はハイデルベルグ社に送信されます。例えばブランケットが残り5枚になってしまったとします。すると10枚のブランケットが何もすることなく数日後に工場に届きます。ハイデルベルグ社は各印刷資材に必要な最低在庫を常にモニタリングしており、必要なときに必要な分だけお届けする仕組みになっています。また、必要な分だけが棚にあることで印刷資材も常にフレッシュな状態で管理されることになり適正在庫を保つことができます。
これにより現場の方々は在庫管理の煩雑さから解放され、生産に集中できるようになります。そして、印刷資材の発注処理や在庫管理、各種請求業務など、普段あたりまえの様に行っていた管理コストの削減にもつながります。
実はこのシステムを採用しているハイデルベルグのお客様はすでに10社を超えるまでになってきており、このDXツールを活用して働き方を変えムダの削減に着手されています。
以上、ハイデルベルグ社が提供するDXツールの一部を説明させていただきました。これらのツールは無料でご使用頂けるものや、ご契約によりご使用頂けるものがあります。また、ご利用にあたっては、システム要件が満たされるかどうかなどシステム環境の確認も必要になります。詳しくは当社の営業スタッフまたはサービススタッフにご確認ください。
冒頭にもお話させて頂きましたように、いまやDXに着手しなければ生き残れない時代とまで言われるような中、ハイデルベルグ社は印刷会社の未来を明るくしていただける様なDXツールを今後もどんどんと開発し発表させて頂く予定です。デジタルの世界は無限です。可能性しかありません。そのような未来をお客様と共に歩むことができれば幸いです。