おはようございます!
6月23日に開催された IT’S SHOWTIME! で華々しいデビューを飾り、既に世界から多くの注文が寄せられているスピードマスターCX104。今日のJ-Connectでは、その新しいスピードマスターCX104の開発に、アジアパシフィックの製品責任者、プロダクトマネージャーとして、開発当初から関わっていたダグラス・ムーニーを迎えて、話を聞かせてもらうことにしました。今日から2回に分けてお届けします。それでは、その第1回目をどうぞ!
J-Connect編集部(J編):ダグラス、今日は、スピードマスターCX104、ワールドプレミア直後の忙しい時期にもかかわらず、インタビューに応じてくれてありがとう。
ダグラス・ムーニー(DM):とんでもない!大切な日本のお客様に何かお役に立てるなら喜んで受けますよ。何でも聞いてください。
J編:ありがとう、ダグラス。それでは早速聞かせていただきます。既に、ハイデルベルグ・ジャパンとしても、このJ-Connectをはじめ、ホームページや、facebook, twitter, Instagramなどで、スピードマスターCX104の情報を発信していますが、1分間で、スピードマスターCX104について語ってくださいとお願いしたら、どう説明しますか?
ダグラス・ムーニー(DM):スピードマスターCX104の導入で、私たちは、商業印刷、パッケージ印刷、ラベル印刷、特殊印刷など、あらゆる分野でビジネスをされるお客様に対して、最新かつ汎用性の高い生産プラットフォームでより効果的に対応させて頂けるようになりました。個々のお客様の要件を満たすために、印刷会社の規模を問わないというコンセプトのもと、幅広いモデルを私たちはご用意しています。 例えば、日本のお客様は非常に高いレベルの自動化を要求されるので、準備時間やヤレ紙、そして労務費などを劇的に削減できる完全自動運転印刷を可能にするPush to Stop パッケージ、インテリスタートソフトウェアなどさまざまな最新の機能もスピードマスターCX104でご提供することが可能です。
私たちはまた、個々のお客様の要件に合わせた特別な仕様の機械をご提供することもできます。例えば、パッケージやラベル分野で高い需要がある特別なアプリケーションのための仕様、8つの印刷ユニットと複数のコーティングユニット、フォイルスター (コールドフォイル)、そしてカットスター (ロールシーター) を装備した機械などが挙げられます。
J編:あなたは開発当初からプロジェクトにかかわっていたそうですが、スピードマスターCX104がどのように開発されたのか、また、どのようにかかわったのかについて聞かせせもらえませんか。日本のお客様のためのインプットはありましたか。
DM:スピードマスターCX104プロジェクトは、実は3年以上前にスタートしました。私たちの目的は、さらに成功するCX機を開発し、そのプラットフォームに新しいテクノロジーをもたらすことでした。もちろん、お客様の声に耳を傾け、日本の印刷会社様からも既存のプラットフォームへの改善すべきポイントなど、ご意見を頂きました。
まず、CX104の人間工学ですが、フィーダからデリバリまで、そしてプリネクトプレスセンター3コントロールコンソールから機械を制御する際にも、オペレータが今まで以上に簡単に機械を操作できるようにすることを、私たちは目指しました。これにより、オペレータが日常の操作で機械の周りを動く距離を減らすことができました。新しい印刷ユニットギャラリーのデザインでは、オペレータのためにインテリラインというビジュアルガイドを導入しました。この インテリラインでは、 青色は生産操作が進行中であることを、緑色はブランケット洗浄などの作業が自動で進行中であることを、そして黄色は、例えばインキの交換等人の介入が必要であることを、視覚的にオペレータに知らせます。CX104の新しいギャラリーデザインは、印刷機の上で操作をする上で、少ない移動距離とより軽快なステップで快適なオペレータエクスペリエンスを体験することができます。
次に、オペレーティングシステムですが、よりユーザーフレンドリーで現代的にするため、さらに改善する必要性があると思いました。ですから、CX104の操作を、スマートフォンを操作するのと同じようにしました。また、自己学習するスマートAIシステムを導入することで、機械をより自律的なものにしたいと考えました。1つの例が、紙の種類とインクカバレッジのクラウドデータに基づいて、インキユニットとシリンダーの洗浄時間を計算するウォッシュアシスタントです。これは洗浄プログラムの決定が自律的に行われ、印刷機のオペレータを助け、導くことに役立つことを意味します。
さらに私たちが新たに開発したのは、全く新しいコーティングユニットです。このコーティングユニットは、以前のモデルと比較してセットアップ時間を最大75%短縮し、ユーザーフレンドリーで簡単なチャンバー交換、新しい特許取得済のパルスレーザースクリーニングと軽量アニロックスローラー設計によってアプリケーションの切り替えがより容易になりました。
そして忘れてはならないのは、エネルギー効率の高いLED UVシステムに関する日本のお客様の要望に耳を傾け、特に日本のお客様からの要求に応えられるドライスターLEDシステムを開発しました。
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と、話が盛り上がってきましたが、今日はここまで。次回は、スピードマスターCX104は日本のお客様にどうフィットするか?また、開発中のチャレンジなどについて聞いていきます。お楽しみに。
スピードマスターCX104のワールドプレミア、IT’S SHOWTIME! はこちらから。