皆様こんにちは!
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、ハイデルベルグ・ジャパンでは、2018年7月下旬にプライベートショーを開催いたしました。
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開催からあっという間に時が経ち、気づけば2019年を迎えました。
内容を忘れてしまった方もいらっしゃると思いますので、J-Connectでは内容のおさらいをしていきたいと思います。
今回はライフサイクルソリューション編で行ってみましょう!
ライフサイクルソリューションズ システムサービス担当の室谷氏にお話を聞いてみました。
J-Connect編集部(以下、J編): そもそも、ライフサイクルソリューションって何でしょうか?
室谷: ここで言うライフサイクルとは、機械のライフサイクル(一生)ということです。
ご導入いただいた機械には、その一生を通じて、つまりライフサイクルを通じて、最大限に活躍してほしいですよね。そのため機械の一生で起き得る様々な問題を解決し、機械のライフサイクルの生産性を出来るだけ高くするために必要な解決策が、ライフサイクルソリューションです。そして、そのライフサイクルソリューションを提供するのが、ズバリ “私たち” です。
J編: プライベートショーでは何をお見せしたか、概要を教えていただけますか?
室谷: 生産性の指標であるOEE(総合設備効率)を軸として、お客様のOEEを上げるための話をさせて頂きました。今回のプライベートショーでは、このOEEを上げることが全体のテーマになっていました。
ところで、どんな業界でも製造に携わる者だったら、誰もが“生産性を上げたい!”と、思いますよね。だけど、“生産性”と言っても、その言葉自体は非常にあいまいで、人によって違う意味で“生産性”を語っているようなことってないですか?
そこで、今回は皆が共有できるOEEという明確な指標を提示させて頂きました。
理由?それはOEEがとてもシンプルで、かつバランスがよい指標だからなんです。
J編: OEEは具体的には何が見れて、どのようなメリットにつながるのですか?
室谷: OEEは、
・時間効率(印刷時間 ÷ 電源オン時間)
・速度効率(印刷時の速度 ÷ スペック最高速度)
・良品効率(OK通し数 ÷ 総通し数)
を掛け算して得られる数字です。ここでお分かり頂けるように、生産に関する要素をほぼすべてカバーしているので、生産において、部分最適ではなく全体最適が追求できるというメリットがあります。
J編: 合わせてご紹介をしたハイデルベルグ・アシスタントは、そのためのプラットフォームということですか?
室谷: そこ!とっても大事なところなんです!誤解しないで欲しいのです!
もちろんOEE、つまり機械のパフォーマンスを見ることはハイデルベルグアシスタントで可能です。が、それは、ハイデルベルグアシスタントから見ることのできる情報の“一部”でしかありません。
ハイデルベルグアシスタントは、他にもお客様のハードウェア、ソフトウェアのサービス、メンテナンスの状況、ご加入中の保守契約の情報やサービスに関わる請求情報を見ることもできますし、eShopも統合されています。
機械のパフォーマンスを見るだけのツールではなく、まさに、お客様がビジネスに必要なあらゆる情報へのポータルサイトなのです。
J編: 実際にプレゼンを見て頂いたお客様からの反応はいかがでしたか?
室谷: ライフサイクルソリューションにしても、ハイデルベルグアシスタントにしても、こちらの予想以上に、多くのお客様より高い関心を示して頂きました。
質問も、“ハイデルベルグアシスタント”はいつから使えるのかとか?予知保全(プレディクティブモニタリング)についても、突っ込んだ質問をいくつか頂きました。
また、OEEは言葉自体が横文字ですし、ちょっと難しい部分もあるので、今回はちょっとソフトに漫才形式(関西出身の社員2人組)でOEEを説明するデモもやらせて頂きました。初めての試みでしたが、これも一部のお客様からは、なかなか好評でしたよ。
J編: 最後に、読者の皆様に向けてメッセージはありますか?
室谷: 今までのイベントで、私たちは繰り返し、「3Kから3Dへ変わりましょう」と皆様に訴えてきました。
「勘(Kan)、根性(Konjyo)、かもしれません(Kamoshiremasen)」から、データに基づいた意思決定である「データ(Data)、 ドリブン(Driven)、 デシジョン(Decision)」ですね。
この変化がOEEを上げるためにはとっても重要なのです。
人の感覚がとても大切であることに変わりはありませんし、意思決定をするのは人間です。ただ、今はデジタルの時代、データが豊富に存在し、科学的にそれを判断できるのにもかかわらず、勘に頼ってしまうということは間違えているのではないかと思っています。
ですから、データがあって、それに基づいた判断ができるのであれば、できるだけそうしていくことがマストだと思っています。
データに基づいて判断し、機械のライフサイクルを通じて有効なソリューションを提供する。そして、お客様のOEEを向上していくことが、今後のライフサイクルソリューションのミッションだと思っています。
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