皆様こんにちは!
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、ハイデルベルグ・ジャパンでは、先日、株式会社アイワード様の奥山社長にインタビューをさせていただきました。
J-Connect編集部(以下、J編): 現在のマーケットをどのように感じていますか?
奥山社長: 印刷全般、あるいはブック印刷の分野において、市場は急激に変化しています。専門出版社をはじめ、出版物を通して事業をされる企業、大学での研究や、学生への情報発信など、マーケットごとに課題が変わってきています。
J編: その市場の中で、御社の立ち位置や課題はどのようなものでしたか?
奥山社長: 弊社は、お客様が当社と一緒にブック印刷を制作していく中で発生する課題をいかにして解決するか、という面で役割を担うべく取り組みをしております。また、一方で弊社の石狩工場が竣工して20年近く経過しており、建物と印刷機器の老朽化による様々な課題を抱えておりました。
J編: なるほど、そこが設備導入のスタートだったのですね?
奥山社長: そうですね。複雑に絡みあった複数の課題を同時に解決する方法はないものかと考える中で、既存機4台を廃棄し最新鋭機1台に切り替えていくという事と、国際的な課題であるエネルギーの大幅な削減を国の目標に基づいて行うという事を決めました。
そこで、XL106を主にしたスマートファクトリー化の実現。Push to Stopという石狩工場の刷新でした。この改革によって、一気に課題解決の方向性を作る事が出来ましたし、それがなければ、今のようなお仕事をさせていただく環境は作れなかったと思います。
J編: 導入効果はいかがですか?
奥山社長: Push to Stopによって印刷の水準はかなり上がりました。お客様が立会いに来られて開口一番、「来なくてよかった・・・」とつぶやきます。なぜならば、刷り出しの色味が一発で決まるからなんですね。
そして面白い事にXL106導入後は、もともと稼働していた他の印刷機器も影響を受けて生産性が上がっています。これは結局、今までは出来ない事があったら「仕方ない」とする風潮が、実際には出来るんだから、「どうやるか」と考える事へ社員の意識改革が図られたからです。
J編: では、すでに取り組みが始まった現在、Push to Stopについてどのようにお考えですか?
奥山社長: こういう取り組みをハイデルさんと一緒にやっていく中で、Push to Stopは非常に深く、遠くを見据えた方法論であることを理解し、そこに向かって取り組みを行っていく必要性を感じました。キーワードは自動化。機械がやれるところは機械で行うという事です。人間にしかできない事は沢山あるので、そこに集中していく。これこそがPush to Stopの基本的な考えだと思います。
J編: 最後にメッセージをいただけますか?
奥山社長: 世界各地の写真家で、写真集をイタリアで作りたいという方が少なくないですね、日本の写真家でも結構います。やっぱりイタリアはその分野のメッカなんですね。色の表現においては、イタリアの印刷は国際的にブランド力があるという事ですね。
写真集や美術書を作るのであれば、綺麗な水と空気、真っ白い雪が降る、ここ北海道のアイワードで印刷するというブランドが作られないといけないと思います。もちろんそれがいつの日になるかは分かりませんが、その分野において突き抜ける価値を創り出せれば、実現できるものと信じていますし、そうなるべきです。やっぱり夢を持つことは大事でしょう(笑)。
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