おはようございます!
今日はハイデルベルグ・ジャパンで、あのサブスクリプションを担当する草壁が、ハイデルベルグの新しいソリューション、VMIについて解説します。お客様にとって、とても役立つソリューションです。是非、お読みください!
昨今、世界的な原材料や物流費の高騰により、紙やインキ、刷版など印刷資材全般の値上げが進んでおり、印刷会社の経営を圧迫しています。今後印刷物の受注単価の上昇を見込むことは難しく、印刷会社は更なるコストダウンのために今までのやり方の見直しを迫られています。
印刷会社にとって資材の価格動向は大きな関心事のはずですが、資材の在庫管理やそれに関わるコストにはどれほど注意を払っているでしょうか。在庫の量が適正なのか、廃棄や紛失によるロスが生じていないか、在庫の配置が最適になされているか、在庫切れによる生産への悪影響が発生していないか、決められたポリシーに従って発注行為が行われているか、など効率化とコスト削減のために目をつけるべきポイントはいろいろあります。
ハイデルベルグはこれまでも新しいテクノロジーやサブスクリプションのサービスなどを通じて印刷現場の生産性向上によるコスト削減に取り組んできましたが、今回は印刷資材の在庫管理に注目し、管理コストを下げる新しいソリューション「VMI」をご紹介します。
■VMIとは
ハイデルベルグは様々な印刷資材の年間の購入量を決めてそれに基づき定期的に資材をお届けする契約形態を提供しています。お客様はハイデルベルグの印刷機の高い生産性を維持するために厳しい検査をクリアしたサフィラ製品群を定額の年間契約ご利用いただくことができ、ご好評いただいております。しかし今までの仕組みでは納入された資材の在庫管理はマニュアルで行われるためお客様にとって負担となっておりました。この管理負荷を軽減するのがVMI(Vendor-Managed inventory)です。
VMI(Vendor-Managed inventoryの略)とはサプライヤーが顧客との間で事前に取り決めした在庫レベルの範囲内で適切な在庫レベルと在庫ポリシーを決め在庫を補給すること。小売業でのケースが多く散見される。顧客(カスタマー)は発注をしない代わりに情報をサプライヤーと共有する必要がある。情報とは製品の利用または売上げ記録、現在の在庫量、プロモーションなどのマーケティング活動の予定を含む。フリー百科事典 ウィキペディア日本語版より。https://ja.wikipedia.org/wiki/VMI
上記の通り、VMIという用語は一般的に使われておりますが、ハイデルベルグがご提供するVMIとは印刷資材を管理するシステムのことを指します。
Vendor-Managed inventoryという名前の通り、お客様が利用する印刷資材の在庫はベンダーであるハイデルベルグにより管理されます。またこれらの資材は物理的にはお客様先で運用されますが、会計上はハイデルベルグの在庫となります。お客様は月々の利用料をお支払いいただくことによりそれらの資材を利用することができ、在庫レベルはVMIによって常に一定に保たれます。VMIは世界中で多くの印刷資材を流通させているハイデルベルグだからこそご提供できるソリューションです。
■VMIの仕組み
まずお客様には工場内にVMI専用の棚ご用意いただき、その棚に各印刷資材のQRコードを貼り付けます。そしてスマートフォンにインストールされたアプリで資材の棚に貼られたQRコードをスキャンすると在庫を使用したことがハイデルベルグに通知され、自動的に在庫が補充されます。お客様はマニュアル作業により在庫管理や発注業務を行う必要がなく、常にフレッシュな資材が適正量在庫され、ご利用いただけます。
※VMIのご利用にはハイデルベルグ アシスタントへの登録が必須です。
■VMI導入のメリット
VMIのシステムはハイデルベルグとの印刷資材の年間契約を結んでいただく際に、ご利用の有無を選択いただけます。
お客様がVMIを導入した場合のメリットとして、
- 在庫管理の工数削減
- 資材使用量の見える化と在庫量の適正化
- 資材の在庫負荷軽減(会計上はハイデルベルグの在庫)
といった点が挙げられます。
お客様は効率化とそれに伴うコストダウンにより、本業である生産や販売により注力することが可能になります。
ハイデルベルグは印刷機だけでなく、印刷資材、サービス、ソフトウェア、コンサルティング、トレーニングなど様々な方法でこれからもお客様の効率化、生産性向上をご支援してまいります。
VMIについてもっと詳しく知りたい、という場合はぜひ弊社営業にご相談ください。